10・5・3・1(トーゴーサンイチ)が所得把握-サラリーマン・自営業者・農家・政治家

税務署の所得の把握状況でよく言われるのは、10・5・3・1(トーゴーサンイチ)という数字である。

当該10・5・3・1(トーゴーサンイチ)は、所得の把握度合いを、サラリーマン・自営業者・農家・政治家の順番に並べたものである。

サラリーマンは、その所得の100%が把握される。

自営業者は、所得のうち50%が把握される。

農業は30%で、最後の政治家は10%という比率である。

サラリーマンが100%なのは、源泉徴収されるからである。このため、サラリーマンには、基本的に脱税の仕様がない。

次に自営業者である。

サラリーマンに比べたら自営業者は、脱税がしやすい。

自分の個人的な費用を会社に回したり、たとえば、自分の自家用車を会社の経費で落としたり、普通の飲食費を会議費や接待交際費にしたり、そのほかには、売上を控除したりと、数多くの「脱税手段」がある。

次に農家・農業の30%だが、農家自体がそもそも自営業であるし、政策的に優遇税制が採られていたり、また、「権力」がある。

都市部に使い農家では、「畑」と称して、駐車場や貸家・アパートにしているところは腐るほどある。

実際には駐車場代や家賃収入を得ているのに、「畑」で白色申告するといった手合いである。

税務署は、実情を知ってはいても、まず、調べに来ない。農業自体が、圧力集団だからである。

かつては、米価引き下げでもしようものなら、数万人が筵を持って国会議事堂に集結した「職業」である。

そして、人数。かつては、「票田」といわれるほどに、「票」になった集団である。

故に、農家は権力集団であり、「不都合」なことでも捻じ曲げる事ができたわけである。どう考えても、駐車場の端っこに形だけの畑を作って、畑で申告するのは通じないだろう。通用しているのは、農家が権力集団に属しているからである。

しかし、昨今の税収不足からしても、都市近郊の農家の黄金時代も終わりが来るだろう。

何しろTPP反対で、2~3000人しか「デモ」れなかったからである。圧力団体として確実に「力」がなくなってきている。

現下の農業従事者の人数も減り続けている。所帯数の方が従業者数以上に多いという、へんてこりんな状態である。

今の世代は大丈夫でも、次の世代は、相続税でがっつり取られていくだろう。何にでも終わりはある。

最後に、政治家であるが、政治家には、通常、その政治活動費の管理を行う「政治資金管理団体」がある。

そこに「適法」に「寄付」された現金は、「寄付扱い」となって、税法上、正統な費用として扱われる。

また、当該寄付されたお金には税金がかからない。これらは「オモテ」のお金である。

しかし、「ウラ」には当然、公表できない資金の流れがある。

見返りや斡旋、融通のために、企業は政治家に賄賂を贈るわけだが、賄賂を送る企業は、当然、その資金を何とか捻出しなくてはいけない。

しかし、正統な費用ではないし、表に出してはいけない費用なので、そのやりくりが税務署の調査で「どういうことに使ったのか」と追求されやすい。

しかし、「○○先生に献金しました」なんて言おうものなら、次から仕事が貰えなくなってしまう。

だから、それを税務署に指摘されても、企業はその資金の行き先を明らかにできないので、「否認」という形で、まるまる費用から除外する。

その分だけ、税金は増えるが、それでも政治家とのパイプを保っておきたいという次第である。

このように、政治家個人に「裏金」として寄付しても、政治家の名前が出ない構造になっている。

故に、政治家個人の所得は、「わかり難い」のであった。

秘書に寄付したことにすればいいので、これまた、「把握」など無理なのである。

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