PSR:株価売上高倍率

サマリー

PSR(株価売上高倍率)は、「Price Sales Ratio」の略で、時価総額を年間売上高で割って算出する。これとよく似た指標に「PER(株価収益率)」があるが、その代用指標として使われる。ということは、「利益」の出ていない企業用の指標であって、ある意味、PSRが使われること自体、リスクを孕む投資となるだろう。

PSR(株価売上高倍率)とは?

PSRは、先に述べたように、「PER」の代用として使われる。

ということは、その企業は「利益」の出ていない赤字企業となる。「利益:Earnings」がない企業はたくさんあるが、「売上(Sales)」ない企業は、まず、ない。

期待や思惑だけが先行する、利益の出ていない企業用に作られた、指標であるかと思われる。

・PSR(株価売上高倍率)を考えてみたが、わからない

「PSR」を考えていたのだけど、やはり、株価を売上で割る正当な理由がわからない。少しも意義が思いつかない。

「利益:Earnings」はとても重要な数字である。もちろん、「売上(Sales)」も、重要すぎる数字である。

しかし、売上が重要視するのなら、費用の方も等しく重視しなくてはならないのではないか。

つまり、「PSR」という指標が重要であるなら、「PCR」なる指標、そう、「Price Cost Ratio」なる指標も合わせて表記しなくてはならないと思う。

しかし、「PCR」なんてものは、算出しようとしたら出すけど、誰が使うかというと、誰も使わないだろう。

なら、対の方の「PSR」も、その程度の位置ではないかと思うのである。

・PSR(株価売上高倍率)は、『創造的』なものだろう

個人的な結論としては、「PSR」は創造的会計ならぬ、創造的指標の1つであるかと思われる。

つまり、「利益」の出ていない企業の株を、いかにして売るか、そういう背景がないと、使われる意味がないからだ。

利益が出ている企業なら、その「利益」で評価する。利益が出ていないから、「売上」で評価するという事情なのだろう。

もし、「売上」が等しく重要な指標であれば、わたしたちは、常に「PER」の横に「PSR」の数字を見て然るべきである。

しかし、そうじゃないということは、その裏にはたっぷりと「思惑」が詰まっているように思われる。

「創造的指標」というのは、結構あって、一昔前ならEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)も、その1つである。

それが、企業の何を意味しているのか、とてもよくわからない。ある人の上半身だけ見せて、この「人」を評価してと言われても、それは無茶である。隠されている下半身の方に関心が行くだろう。

わかるのは、「利益」の出ていない企業を、思惑で売らんとする「思惑」の存在だけである。

・賢明じゃなくてもいいので慎重な投資家なら

賢明な投資家なら、「PSR」以上に「PER」の方を、それ以上に、企業の利益に着目するだろう。慎重な投資家なら、「PSR」などで分析せざるを得ない企業を検討すべきではない。

バフェットとマンガーは、常に「利益が見積もれる企業」にのみ投資をしてきた。それでも数々の失敗した。

況や「利益」の出てない企業をや。

「PSR」に意義があるとするなら、「思惑」たっぷりの指標が表立って1人歩きすることがある、ということで、よくよく流行の指標には、注意すべきかと思われるのである。