PBR:株価純資産倍率

サマリー

PBRは、「Price Book-value Per Ratio」の略で、「株価」を「1株あたりの純資産額」で割ったものを指す。株価の高低を見るための指標だが、「純資産」の評価次第で数字はころころ変わるので、鵜呑みにはできない。このため、使用頻度・参照頻度は低い。

PBR(株価純資産倍率)とは?

結論から言うと、PBRは役に立つ指標ではありません。重要度は低いです。

1株当たり純資産額の何倍まで株価が買われているのかを調べる指標なので、株価の高さ・安さの基準にはなりえます。

その他の指標と組み合わせて使われます。

たとえば、低PER(10倍まで)と低PBR(1倍以下)と組み合わせて調べていけば、「バリュー株(割安な株)」にたどり着けます。

PBR単独に、「何か」を語るものはありません。というか、語れないです。

参考:「Book-value」なる単語の意味

・PBR(株価純資産倍率)の憶え方

語句「株価純資産倍率」の途中に「/」をはさむ。

「株価/1株純資産」の倍率というわけで、こんな風に考えれば、株価を純資産で割るのだなと憶えられます。役立たないけど。

・そもそも、純資産がすごく曖昧

先に、単独で「何か」を語るものではないといったのは、分母の「1株あたり純資産額」というものが、実に不確実なものだからです。

貸借対照表の資産の部には、基本は「簿価」で計上されます。つまり、取得原価なわけですが、正確なところは一筋縄ではいきません。

資産計上されたものを正確に評価するというのは、実に困難で、おそらく、すべてを計算しつくせる人はいないでしょう。

たとえば、土地・建物・不動産は、専門の不動産鑑定士に鑑定してもらわねば、「わからない」でしょう。

たとえば、仕掛品や半製品です。その本当の価値は、製造に近い人がわかるのか、実際の売り場にいる人がわかるのか、はっきりしません。だから、製造原価で評価しているのでしょう。

ほかにも、評価に困る資産はたくさんあります。たとえば、のれん代。研究開発費。特許。投資先企業の価値、などなどです。

専門の企業評価コンサルタントや技術コンサルタントのお墨付きがあっても、それが「はずれて」いたなんてこと、ざらにあります。

てなわけで、純資産(資産-負債)が、本当のところどうなのか誰にもわからず、

もっというと、純資産と言うのは「わかったり」「計算したり」「把握したり」するものではなくて、「確定」するものであるかと考えます。

会社が活動をやめて、清算するに当たってようやく、現実的に「決まってくるもの」、それが純資産のホントのとこかと思います。

・PBR(株価純資産倍率)のまとめ

ま、こういうのもあるな、という認識でよいかと思われる。

「○倍」だからよく、「○倍」だからダメという、区分けも難しい。

確かにPBRが「1倍」なら、「割りに安い」ということはできるが、じゃあ、「安いの?」となると、わからない。

たとえば、工場を保有している企業の株のPBRが、1倍だとする。買った瞬間に、「清算」が始まったとする。

理屈の上では、要するに、財務諸表の書類上は、損が出ないことになる。株価と純資産は同額だから。

しかし、施設が老朽化していて、撤去費用がかかったり、薬品等で土地が汚染されていたりすれば除洗費用もかかる。

売れるかどうかもわからないし、含み益があるかもしれないが、含み損もあるかもしれない。

売掛金に劣化したものもあれば、債務保証がのっかかってくるかもしれない。

要するに、「わかんない」のだ。

バフェットが、バークシャーを買った理由は、株価が簿価よりも低かった、つまり、PBRが1倍を切っていたから買ったのですが、壮大な赤字を垂れ流れる「出血投資」となったのは、有名です。

「純資産」というのは、実に複雑でややこしく、曖昧なので、突っ込んで考えられない指標です。ですから、重要じゃない、つまりは、他の指標で切り込んでいくべき。