上様論-経営管理上と税務上の領収書の宛名の違い

領収書の宛名は、「上様」ではダメだと言われている。

しかし、税務上では、「上様」でも問題ではなく、根拠のある証票として扱われる。

領収書の「上様」には、2つの視点がある。

1つは、企業の管理上の視点である。

領収書の宛名は、「○○会社」というように、正確に記入しなくてはいけないと言われてきた人は、おそらく、企業の上司なり管理職なり、経理係に言われたのではないだろうか?

それは、「上様」の領収書でもOKにしてしまうと、不正の余地が増えてしまうからである。

そう、いくらでも社員や従業員の「私的な」領収書を、経費として会社に請求されかねないわけである。

だからこそ、きっちりと、会社名から事業部名まで記入していないと、領収書として認めない、といった寸法だ。会社の経理上のルールから、「上様」名義の領収書を認めないというわけである。

逆を言えば、ずさんな経理をしている会社ならば、「上様」で通ってしまうところもあるだろう。

上記のことは、「企業の経営管理」から要請されている。言うなれば、「内側」からの要請なのである。

一方で、領収書には、税務上の視点がある。

企業の「外側」とも言える、税務上においては、先述したように、「上様」でも、領収書=費用/経費の証拠として取り扱われる。

それが本当に支出されたもので、会社の経費として、要件を満たしているならば、上様名義でも「領収書」として認められるわけだ。

逆を言えば、「上様」だからといって、当該領収書の経費が否認されるわけではないのである。

こんな風に、2通りの視点があるから、領収書の取り扱いには、いくらかの混乱があるのだろう。

フォローする