
第5章 会計と税金
この章には、かなりたくさんの会計用語がでてきますので、わからない方は読んでも全くわからないと思います。
でも、多少、勉強して会計用語に親しんでくると、すっきり頭に入ってくるので後でまた読み返せばいいかと思います。

まず、章の始まりにはある会社の架空の財務諸表を掲載しています。
この財務諸表は、企業会計の本質を突けるようになるために、掲載されているように思います。というのも、このようなことはやろうと思うならばできるからです。(直接的にはできませんが、本質的にその企業の実態をウマクお化粧できる、ということです。)
財務諸表については、バフェットはこのような気の利きすぎな?!文章を載せています。
ある経営者が会計士に質問しました。「2+2はいくらかね?」「お好きなように」
企業会計原則は、様々な業態のある企業を、ひとつのルールでまとめるためにどうしても実体と剥離します。しかし、だからといって、財務表諸の重要性はなくなりません。
「会計士の仕事は記録をすることであって、評価ではない。評価は投資家のすることだ。」

ルックスルー利益
バフェットに関する書籍を読むと。必ず「ルックスルー利益」という言葉にあたると思います。なぜルックスルーなのか、ということはこの本を読めばわかるでしょう。ここでは、ルックスルーについて、わかりやすく説明したいと思います。
あなたが、「なんたらインベストメント」という出資会社を経営しているものとします。いくつかの店や事業を所有しています。
コンビニ100%出資
ラーメン屋40%出資
本屋15%出資
八百屋15%出資
喫茶店15%出資
という形で出資していたとします。それぞれが、100万円の利益を出したとします。すべて、再投資にまわすものとします。

ここであなたの会社のもちうる利益を計算してみましょう。
コンビニは100%出資なので、100万円です。
ラーメン屋は40%出資なので、40万円です。
残りの店も同じように計算すれば、185万円分の利益を有していることになります。しかし、会計原則上、出資の割合において、自分の会社の損益計算書に反映させる事ができる範囲が違ってきます。
この原則に従うと、完全子会社のコンビニは、100万、関連会社のラーメン屋は40万、はP/Lに反映されますが、残りの45万(15%出資の3つの店分。15万×3の45万)については、計上できないのです。
(米の企業会計原則上です。)
ですから、あなたの「なんたらインベストメント」のP/Lには145万と書くことになります。このように、会計上のルールにより、得ているはずの利益を、ただしく表す事ができなくなってしまいます。
しかも、この処理は適法なのです。
したがって、P/Lでは正確に利益を表すことができないので、バフェットは「ルックスルー利益」を提示しているのです。ま、バークシャだからこそできる概念なのですが、自分の持ち株の中身をもっとよく再検討するにはいいですね。有力な会社の株式を保有している企業の価値が、アップするかもしれません。ほかの人が気づいてなければいいのですが。

のれん
「会計上」ののれんと、「経済上」ののれんについて、バフェットは厳密に分けて考えるように注意を呼びかけています。会計上ののれんは、得てして、何らかの会計操作を経て計上される代物です。
会計というのは、お化粧を含むものですから、すっぴんを見ないといけません。お化粧を取って、本当に価値があるのか見極めないといけないのです。
いいすっぴん、とは本質的に、儲けているのかどうか、という点につきます。つまり、化粧がなくとも人をひきつけれる美貌かどうかということです。これを企業に当てはめると、ズバリ「ブランド」です。
ブランドは「〜だから買う。」〜〜だから買わざるを得ない」という消費者の心に滑り込み、根をはっている商品やサービスを提供する会社です。このブランドを持つ企業の「のれん」を経済上ののれんといい、これこそが会計上のそれよりも、はるかに重要な分析ポイントなのだ、といいます。
(当然といえば当然なのですが。)

株主利益
単純にいえばこうなります。
会計上の利益+非現金費用(減価償却費、のれん償却など)−コスト
ここでいうコストは、企業が長期的か競争力を維持するのに必要な平均的な年間設備投資額をさします。
この額をだすのはめんどくさいので、『企業に聞く!』。
後でアニュアルレポートか有価証券報告書を10年分集めて分析しましょう。

内在価値
この「内在価値」という言葉も、バフェット関連の書物にはよく出てくるキーワードです。この章には、大学のコストを内在価値の説明に使ったわかりやすい文章がありますので、そちらを参考にしてください。

税制と投資哲学
この章の最後の単元に「税制と投資哲学」が設けられています。
バフエットの投資哲学とは何?
毎年、10%ずつ株価が上がる株
何度も売買、その度に税金を払うのと、一括で売却したときに支払う税金
それらを考えると圧倒的に、後者の方が利益率が高い!といっています。
税金は投資家が支払わなければならないコストです。私は、税金があるからこういうバフェット流になった、というわけではないのですが、数字をあげられると、同じ企業に投資し、同じ業績であったとしても、投資収益がここまで違うのか、と納得させられるものがあります。
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