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第3章、普通株
この章でメインになるキーワードは、「取引コスト」と「配当政策」です。
取引コストは、これまでにないバフェット独特の考え方が論述されているので、この章を読んだ後は、きっと違う目で取引コストをとらえるようになる、と思います。『配当政策』は、最もな話しだなぁと、実感できるでしょう。

取引コスト
バフェットは合理的に考える人間です。
私たちが株式を買うときに、どこかに支払うコストをもう一度考えてみましょう。
バフェットはこの「取引コスト」を二つの観点からみています。
「投資家」と「経済全体」からです。
株式投資家にとって、「株式」を買うということは、本質的にその企業にお金を委託する、ということになります。
(最も初期の株主を思い浮かべてください。最初の株主の資本を元に、会社というのは活動してきたのです。証券市場で株式を購入するということは、その初期の株主から、間接的にその立場を譲ってももらったということです。)
さて、投資家は手数料を払って株式を買いましたが、その手数料分は、全くその企業の収益に貢献することがありません。

『顧客のヨットはどこにある?』だったか、題名は忘れましたが、ある港にあるヨットの大半は広い意味での金融機関の従業員の所有だったそうです。
手数料はどこにいったのでしょう?
もちろん、その手数料を否定することはできませんが、『少なめにする』こと、これは当然であり、売買を繰り返し『余計に支払う』ことは、愚かなことだと、淡々とバフェットは数字をあげつつ説明していきます。
「経済全体」も同じ事です。
この回転率の高い「株式」に支払われる手数料を、経済全体の足を引っ張る「見えざる足」だと表現します。
第4章「普通株」の「株式分割と売買の活発さ」、の単元の中で、アダム・スミスの『神の見えざる手』をもじって説明しています。
ウォーレン・バフェット・・・自分を信じるものが勝つ(ダイヤモンド社)のなかで、バークシャー社で働きたい、という女性についてこう書かれていました。
「もし、あなたが、なんらかの才能があるにもかかわらず、その才能を使わずにバークシャーで働くということは、社会全体の損失である。」と。
アメリカだけでなく、国家というものは、いろいろな問題をはらんだものです。顧客の手数料が誰かのヨットになる、ばかばかしいお金はもっと、ほかに使い道はあるのでわん?
と、直接的にはいわないまでも、そのようなニュアンスが感じられました。

配当政策
配当政策は、最近の日本でも重視されてきた『株主重視経営』になってきました。この配当政策の是非の判断については、バフェットらしい一文に尽きます。(その欺瞞を・・・w)
企業が利益を留保するには、「企業の留保利益1ドルあたり、少なくとも1ドル以上の市場価値が株主のために創造される」事が条件だ、と主張します。
いわば、留保され、再投資されたとしても、おもしろくない結果しか出さないのであるならば、配当として支払うか、それか自社株買いで、株式の価値を増加させるべき、であるのです。
簡単にいえば、つまらないグループ企業(または部門)に、金を使うな、ということですね。もっといえば、つまらないところに留保利益が使われていないか、チェックしろ、ということでしょう。
意外にIPOにおける企業の分社化には、こうしたウンコ子会社を独立させ本体のバランスシートから切り離して、本体の企業価値をアップさせたり、逆に優良部門を分社化して上場し、その事業部門の企業価値の向上を狙うなどの戦略に便乗するやり方もでてくるでしょう。
この会社のこの部門のみであれば、買いたいと思える企業は結構多いものです。
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