マクドナルドのメニュー撤去に物申す-客単価は改善しない

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

マクドナルドはカウンターのメニューを撤去したが、おそらく、客単価の改善には繋がらない。

マクドナルドが、カウンターのメニューを撤去した。

客は、天井間近の看板メニューから注文するようになる。

マクドナルドが受付のメニューをなくしたのは、そこにメニューがあると「不利益」があるからである。

では、どういう不利益があったのかと言うと、「客単価」の低下だと思われる。

「思われる」としたのは、日本マクドナルドの広報は「そう」は言っていおらず、「サービス改善の一環」と言い切っているからである。

直近の四半期決算でも、「客単価の低下」が指摘されており、その改善のため、今回のメニュー撤去となったのだろう。

では、客単価の低下はなぜ起こったのか?

それは、「100円マック」が直接の原因だと思われる。

客が、100円マックを単品か、数品しか注文しなくなった、というわけである。

セットで頼めば600~700円だが、100円マック注文なら2つの注文で200円前後である。

おそらくは・・・

受付のメニューを見ながらだと、100円マックの注文が集中する。

しかし、看板のメニューには「でかでかとセットのオーダーが表示されている。

そこに客の視線を向かわせる→セット品に目が行く→食べたくなる→注文する→100円マック注文数低下→客単価改善と、絵を描いたのだろう。

しかし、ではなぜ、客は「○○セット」を頼まなくなったのか?

わたしは、確信して言えるが、客層が変わったからである。

背景には、おじさん・おばさん、じいさん・ばあさんが「マック」の利用客として、確固たる比率を占めているように思われるのである。

マクドナルドは、以前は「若者」の店であった。そもそも、マクドナルドの発祥は、「独身男性用のレストラン」であった。

マックと「若さ」は、切っても切れなかったのである。

しかし、諸行無常。マックは先に言った「中高齢」層も利用するようになったのである。

言うなれば、これまでマックの主要顧客であり、主要利用者たちが、老いたのだ。

もう中高齢層にとって、「セット」は食べたくないのである。

だから、100円マックの、コーヒーとハンバーガーになる。210円だ。

時には、ハンバーガーもいらないときがある。ならば、「ホットのS」となる。105円だ。

100円マックで客層は確かに広がった。そもそも100円マックの意図は、「新たな客層の掘り起こし」にあった。

しかし、掘り起こした客層が、そのまま、「マックの買って欲しい商品」を買うわけじゃない。

で、先に言ったように、100円マックの単品か数品の注文になるのである。

今回のメニュー撤去は、以下のように思われる。

マクドナルドは、自分たちの従来の『若者ビジネス』をごり押ししているに過ぎない。

現代の客層に合う商品やサービスの開発を疎かにしているに過ぎない。

メニューをなくしたら、100円マック利用者は、自分の注文するものを「覚えてしまう」だろう。

中年のわたしはもう「ホットのSで」と「機械的」に言うようになってしまった。

わたしは近眼なので、天井間近のメニューが見難いのである。

後ろの客を待たせるのも嫌だし、カウンター前で目を凝らして見るのも嫌だしで、何も考えず、そう言うようになってしまった。

これまでは、+アルファの注文もしていたが、それが「コーヒーのみ」になってしまった。

「機械的」だから恥ずかしくもないのである。「待たせなかった」という道徳的感情もある。

おそらく、『注文が固定化する客』はこれまで以上に増えるだろう。「ハンバーガ、コーヒーS」の10テキストで、3秒で注文が終わる。

今回のメニュー撤去は、客単価の改善には繋がらないだろう。

客単価を改善をしたいのなら、中高齢層が食べたい、食べたくなるような「セット」を提供するがよい。