決算書の第4四半期に最も粉飾と嘘がある

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

第4四半期は、最も企業の意図が入ってくる会計期間である。最も嘘や粉飾が入り込むので、丁寧に見る。

あまり知られていないことだが、財務諸表の作成が作成されるのは、決算日ではない。

決算日は、帳簿が締め切られる日であって、要するに、計算期間の終了でしかない。

財務諸表は、当該決算日(帳簿の締切日)から、1~3ヶ月かけて、作られることになる。

このタイムラグが、「財務諸表なり決算書に企業側の意図が入る」要因なのである。

決算日に最も近い第4四半期となれば、その「期」のことは、だいたいのことはわかっている。

そこで、いろいろな操作が加えられるのである。

たとえば、どうしても「黒字」にしないといけない企業は、第4四半期に売上を過剰に計上する。

なぜなら、第1四半期、第2四半期、第3四半期が赤字であった企業が黒字になるには、第4四半期に売上を計上するしかないからである。

だから、第4四半期に、とにかく詰め込みに詰め込む。架空の売上よろしく、とにかく売上に計上してしまうのである。

もっと正確に言えば、通年で「黒字」になるくらいの「売上」を計上する。

いってしまえば、粉飾してでも計上するといった寸法だ。だから、第4四半期だけ、突出して売上高が高くなる。

季節性の商品を扱っているならまだしも、そうでないのなら、「粉飾の疑い大」である。

第1四半期、第2四半期、第3四半期が赤字なのに、第4四半期だけが巨額の売上と黒字を達成しているような企業は、通常の倍は、注意を払うべきである。

ちなみに、売上の計上時期の変更は、普通の企業でも、よく行われている。

その期を「黒字」にしたい企業は、何とかして、売上を最後の期間であった「第4四半期」に、売上を詰め込もうとする。

たとえば、「3月31日」が決算日で、新たな契約が、実質的には「4月5日」に取れたとしよう。

しかし、その契約成立を、「3月31日」にしてしまうのである。

金額や内容の変更には、取引相手はそうやすやすと応じないけれども、実質的に意味はない「日付」の調整くらいは応じるもの。

そこで、本当なら「翌期」の売上を、「当期」の売上とする会計操作をするわけである。

その分だけ、売上が増えて、売上分の利益だけ、当期純利益に加算されるというわけである。

逆に、赤字にしたい企業は、本当は「当期の売上」を「翌期の売上」にしてしまう。

こうすれば、その売上分だけ当期の売上高が減るので、利益も減って、支払う税金も少なくなる。

ま、こんな風に、「第4四半期」は、経営状態と帳簿の辻褄を合わせる格好の会計操作の時期なので、丁寧に見ることをお勧めする。