財務諸表のコツは1年、3年、5年、10年

財務諸表を見るコツは、並べて見ることである。

財務諸表は、「単年度」を見てどうこうは、絶対的に、何とも言えないのである。

どれほど優れた会計の専門家であろうと、「単年度」の財務諸表では確かなことはいえないのである。

まあ、極端なケースでは、たとえば、ほとんど売上が出ていないとか、現金及び預金の額が負債の額から比べて少ないとか、そういうことくらいしかいえない。

少なくとも売上が前年と比べてどうなったか、という形の「比較」をしないと、財務諸表を見たことにはならないのである。

根本的に、損益計算書(P/L)や貸借対照表(B/S)は、矛盾がないように作られている。貸借対応の原則である。

だからこそ、単年度の財務諸表を眺めていても、「よくわからなくて当然」なのである。

まずは、財務諸表の主要な数字に絞って、直近の1年の企業の財政状態と経営成績を見る。

この時点で、大幅な赤字企業や過剰な負債を抱えた企業を、頭の中で区分けできる。

次に、3年を見て、最近の動向を見る。

単年度で赤字であっても、それが少なくなっており、財務状態も改善に向かっているのなら、たとえば、在庫が減ってきている、売掛金の過剰な伸びがない、負債が増えていないのなら、「持ち直しているな」と判断ができる。

次に5年。その企業の経常的な収益力を見ることができる。

黒字になっては赤字になって、赤字が続いてまた黒字。こういう企業は、株価の増減の幅で抜くことができるだろう。わたしはやらないが。

ほいで、10年。

10年となると、その企業のみならず、事業そのもののトレンドを知ることができる。長期投資は、実はここが一番大事だったりする。

このように、財務諸表は1年、3年、5年、10年と、数年分を比較することがコツである。

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