現金預金と受取手形、土地を、財務諸表(貸借対照表)でまず見る。

財務諸表(貸借対照表)で見るべきは、まず、現金預金と受取手形、土地である。
どうしてかと言うと、それらの3つは「虚偽」が入り難いからである。「確かな数字」なのである。

言い換えれば、「企業の見積もり」や「企業の恣意・思惑」が入り難く、また、「会計操作」がし難いのである。

考えてみれば簡単な話で、現金及び預金は、数を数えるだけで正確な金額が、誰にでも計算できる。

もっと言うと、現金及び預金は、専門家や経営者の意図が入り込む余地がない、という塩梅である。

100万円の現金及び預金は、誰が数えても100万円である。また、100万円としか評価できない。

現金及び預金が100万円しかないのに、それを、「会計処理」で300万にはできないという塩梅である。

故に、現金及び預金は、その企業を見るうえで、最も確かな指標となるのである。

しかし、現金及び預金さえあればよいのかというとそうでもない。

「現金及び預金がたくさんある」ということは、それらはきちんと運用されていないことになるからだ。

言うなれば、「事業がもう大きくならないので、事業に投資もできず、また、運用するにも運用先がなくて、ただ遊んでいるお金がある」だけのこともある。そうであれば、投資的には、旨みはないといえよう。

また、常に現金取引をしている企業は、多くの現金及び預金を有しているものだし、事業の決済を手形なりで行っている企業は、現金及び預金を「持つ必要がない」ので、少ない場合がある。運用した方がましだからだ。

「現金及び預金」は、その企業の事業形態や事業内容を加味しつつ見ていく。

次に、「受取手形」であるが、手形は「払い出す相手」がいるので、当事者たる企業の恣意が及ばず、粉飾等を行えない。

当該受取手形も、その企業が有する『確かなもの』として見ておいても、大きな間違いにはならない。

次に土地だが、土地という勘定自体に、大きな会計処理がないのである。

まず、減価償却がない。時価評価も行わない。あるのは、減損処理くらいだが、いったん処理がされれば帳簿から切り離されるので、数字自体は正確である。

現金預金と受取手形、土地の3つは、かなり「正確な数字」であるので、清算価値を計るときなどは、有効な勘定科目であるように思われる。

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