Johnson & Johnsonをバフェット(バークシャー・ハザウェイ社)が売却した理由

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

バフェット(バークシャー・ハザウェイ社)が、Johnson & Johnson株の3分の2を売却した事が明らかになった。それはどういう理由があったからか。結論から言うと、Johnson & Johnsonの下手な買収政策に嫌気がさした、である。

2012年になって、バフェット(バークシャー・ハザウェイ社)の持ち株には大きな変化が生まれた。

その1つが、Johnson & Johnson株の売却である。

バフェット(バークシャー・ハザウェイ社)は、Johnson & Johnson株の約3分の2を手放したことが、SECへの届出で明らかになった。

参考:http://www.bloomberg.com/news/2012-08-14/berkshire-cuts-johnson-johnson-adds-national-oilwell-stake.html

邦訳:http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M8RKS16TTDSZ01.html

どうして、バフェットがJohnson & Johnsonを手放すことになったのか、興味深い記事があった。

参考記事:http://seekingalpha.com/article/820961-why-berkshire-sold-most-of-its-johnson-johnson-holdings?source=kizur

おそらくは、「そう」だろうなと思う。

有体に言えば、Johnson & Johnsonは、買収に買収を重ねたが、買収に見合うほどの成長が見られなかった、と。

上記記事では、Johnson & Johnsonの成長を、「pedestrian」=歩行者、歩きと表現しているが、言い得て妙である。

バフェットは、無駄にお金が使われるのを嫌う。

「無駄」というのは、成長しない物にお金を使うこと、成長率が落ちているのに追加投資をすること、リターンが不明瞭なことにお金を使うことである。

よく言われているのは、「留保利益1ドルに対して、国債利回り以下の利益しか上げられないなら、すべからく、配当に回すか自社株を買うべし」ということである。

IBMの大株主になったことを考えてみれば、実に明瞭だ。

IBMは、自社のPC部門をレノボに売価し、ITコンサルタント業務と法人対象の高性能サーバー業務に、資源を集中した。これで、長年の赤字であった製造部門が切り離された。

バフェット的に言うなら、「どんなに優れた経営者でも儲からない」部門から撤退したわけである。

そして、IBMは大幅な財務政策の変更を行った。そう、バフェットの好きな「自社株買い」である。いうなれば、これまでPCの製造部門に流れていたキャッシュを、資本政策に変えたというわけである。

自社株買いは、唯一無二の、どんな馬鹿な経営者でもできて、即効性のある株の価値を上げる方法である。

バフェットがIBMに大きな投資をしたのは、こうした背景がある。

Johnson & Johnsonは、大きな買収を重ねたが、そう目立った売上と利益の上昇を見せられなかった。

買収に使った現金を、そっくりそのまま“国債”を買っていれば、リスクゼロで稼げたくらいの成長しかない。

リスクを取った分だけ無駄だった、というわけだ。

という次第で、バフェットは、Johnson & Johnsonに対して、魅力を感じなくなったのであろう。