・最高経営責任者バフェット

バークシャー傘下の企業のCEOとのインタビューを通して、CEO(最高経営責任者)としてのバフェットの姿に迫ります。彼らのボスだから肯定的なのも仕方ない所ですが、それでもバフェットの凄さが伝わるかと。

最高経営責任者バフェット

ロバート・P・マイルズ, 木村規子
パンローリング 576P 2,940円 (税込)

バークシャー・ハザウェイ傘下のCEOとのインタビューがメインの書籍です。バフェットの経営者観がわかるのと同時に、経営書、またはビジネス書として読み応えのある一冊です。原書が良かったのか訳した人が有能なのか、読みやすくなっています。土日で読みきってしまうのではないかと。


前述したように、本書はバフェットの会社であるバークシャー・ハザウェイの傘下のCEOを調査することでバークシャー・ハザウェイ、ひいてはバフェットの経営者としての一面を抉り出そうという試みをしています。

各CEOのインタビューはビジネス書的に非常に面白いです。これを読むだけで、経営者観が磨かれたり、自分の仕事観が変わるのがわかるのではないでしょうか?

本書に出てくるCEOは皆、億万長者です。働く必要のない人々です。また、各々の事業を成功させた、いわば能力のある人たちです。そんな実力者達がバフェットは凄く頭の切れる人、と評価しています。これはやっぱり、珍しい現象ではないのでしょうか?

「人を見る目」というのは、その見る人のレベルに拘束されるものです。仕方のないことなのです。これらインタビューのCEO達はいわば、能力的、キャリア的、一部素質的な「エリート」です。

そんな彼らから「頭の切れる」といわれるバフェット。

※バフェットによって買収される会社は赤字なんてとんでもなく、しっかり利益をあげている企業が殆どです。ですから、無能な経営者はいないと考えていいでしょう。

間接的ながら、「ウォーレン・バフェット」という人が、どのような人なのかという点が明らかになるでしょう。ぶっちゃけ、バフェットは才能のある人です。それも、どえらい才能兼能力の保持者でしょう。・・・個人的にもそう思います^^;どう考えてもバフェットさんは”超”能力者です。

「間接的」とは状況証拠のようなものなのですが、それだけ私には、どれだけバフェットってアタマがええのやろ〜?!と感じたものです。

株式投資にどれだけ役に立つか?

個人的に非常にためになったのは、「シーズキャンデー」を買収した時のエピソードです。このシーズキャンデーは、バフェットの投資の転換を意味しております。つまり、財産価値重視の投資から、成長性重視への転向がこのシーズキャンデーの買収から始まったのです。

※オイラ的にこの買収はチャールズ・マンガーがいなかったらうまくいかなかったように感じます。バフェットも最初から天才でなく、とびきり優秀な人との出会いにより、幾つか価値観の転換があるようです。

シーズキャンデーは「パーフェクトなビジネス」といわれています。その資本成長性、価格決定力、高収益、低い設備投資、優秀な経営者・・・などからこのように言われています。

このときのシーズキャンデーの買収は2500万ドルで行なわれました。そのときのシーズキャンデーの財務等のデータは次のとおりです。

売上:3100万ドル・・・PSRは0.8倍。
(計算がめんどいので1株しかないとして)

利益:約415万ドル・・・PERは6倍。
(計算がめんどいので1株しかないとして)

その他、純資産額の3倍。

このシーズキャンデーの買収はバフェットの買収の中でもとびきりの優良買収です。毎年、当初の投下資本と同額以上の利益をたたき出す企業に「シーズキャンデー」は成長したのです。

さて、上記の株式用語をみれば、「シーズキャンデー」でさえ、PER6倍、PSRは0.8倍であったということです。上場の企業でもPER6倍というのはものの見事な安さでしょう。

(アメリカの資本主義の土台と日本とのそれとの違いがあるので一概に数字を比較できませんが。)

上記の数字は「シーズキャンデー」のようなパーフェクトなビジネスを見つけ出し、それを適正な価格で買う、バフェットの株式投資の応用できる貴重なデータでだと考えます。

逆にいえば、無能な企業に、なぜそれほどのプレミアムを出さないといけないのか?ということの論左なのです。

本書の結論

1、ビジネス書
読み応えのあるインタビュー書です。各CEOの仕事観・人生観は大いに参考になると思います。

2、経営者観の育成
バフェットがどのような経営者を好んでいるかが解ります。日本での株式投資でも大いに参考になるかと。

3、バフェット的優良企業
バフェットの買収の経緯を知ることで、どのような企業を購入していくかのプロセスが理解できるでしょう。残念ながら多くの企業の買収価格が明らかにされていないので、そのあたりはブラックボックスなのですが、それでも考える楽しみはあるかと思います。

本書の補足

非凡な才能の保持者

本書にて紹介されるCEOは口を揃えて、バフェットのアタマの切れを賞賛していますが、おそらく事実でしょう。株式投資にせよなんにせよ、常に自分の能力を磨こうという心地よい反省が沸き起こるはずです。

バフェット流の投資には才能が必要なことがはっきりわかりました。投資は天賦の才能ではない、と思いたいのですが、それでも努力をしないと、この投資能力というのは増えないでしょう。

バフェットはバフェットなりに培ったものがあるのでしょうしね。

追伸-ぶっちゃけどうなんだ?!

3000円近いので高いです。そこらへんにあるクズビジネス書に何回も騙された人にお勧めしたいですね。いろいろ示唆に富んだ本だとは思います。特にマニアでもない限り、配当が出たら買うくらいで良いでしょう。オイラ的には満足できる一冊でした。

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