Twitterに70億ドル(5600億円)の企業価値があるのかな。「そういうこと」にするのかな。

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

Twitterが新しく資金調達をし、企業価値がTwitterに70億ドル(5600億円)あると、消息筋に見積もられている。が、わたしには、それが何を差しているのか、何を意味するのか、よくわからないのだった。

投資において難しいのは、その企業なり事業を評価することである。逆を言えば、正しく評価できれば、投資はうまくいく。

もっといえば、投資が失敗するのは、正しく評価ができなかったからである。

出資に応じる人がいる、ということは、Twitterにそれだけの価値があるというわけで、出資された金額に適当な乗数をかけて算出したのかな、なんて思う。

Twitterには、ものすごい可能性があると言われているが、わたしも「ある」と思う。

例えば、Webページの記事に何かをつぶやくとする。140文字のつぶやき入力画面の下に、Googleアドワーズのようなテキストタイプの広告が出てきたらどうなるだろう。

または、入力画面の上下左右の空間を、企業に貸すということもできる。ある特定の記事に関するつぶやきに、広告を添えるってこともできるだろう。

アサヒられた記事があって、ユーザーが、「朝日新聞大嫌い!これだから朝日はダメだ!」なんていうつぶやきがあったときに、そっとサンケイや読売の購読記事・またはWebページへの誘導があるが如し、である。

素人思考でも可能性が見える

適当に考えても、どんどんと広告のアイデアはわいてくる。

個人の「つぶやき」から、キーワードやトレンド、性向を抜き出して、ユーザーに適合する広告を提供するとか、どのような人をフォローしているかで、配信する広告を変えるとか、である。

「つぶやき」の記入の際の書き方も、重要な広告キーであろう。

ネットで流行っている口調や単語、語句を使用している人には、どんな広告がいいか、ある程度、検討できる。

「なにしてるの?」のメインページでは、一面広告のような、ブランドの維持や構築、浸透を目的とした広告が打てる。

位置情報も、実に大きな広告キーだろう。

その人がよくいるだろう場所に、「こんなお店があります」なんてアプローチは、適切かつ合理的である。もちろん、その人の「つぶやき」内容やフォローしている人のデータを洗ったあとの『広告』である。

無駄なく卒なし。

その人のつぶやきなんて、情報の塊だ。何よりも雄弁にその人の一部を語るだろう。犯罪容疑者の「つぶやき」も、今後は調べられるだろうなあ。

っとまあ、こんな風に、素人が考えただけでも「すごい可能性がある」と思う。

もちろん、技術的な課題はたくさんあるだろうが、いずれ解決するだろう。

利益は出ているか-知りたいのはそれだけ

実にわからないのが、可能性があるのはよくわかるのだが、利益は出ているのか、と言う点にある。

Twitterは、今年1億5000万ドル(120億円)の広告売上があるんじゃないかといわれているが、それが利益が出ている売上なのか、いまだ赤字で損失が出ているのか、よくわからない。

グーグルの過去3年間の売上高純利益率は、約25%(スゲエな!)。

この数字をTwitterに当てはめてみると、売上1.5億ドルなら、今年の純利益は0.375億ドル-3750万ドル-30億円の純利益となる。

先の「70億ドル-5600億円」の企業価値と比べると、売上46年分、純利益で186年分となる。

逆にさかのぼれば、それぞれ、1965年から、1825年からの「今」となる。

ま、先に述べたように、様々な可能性と、数々の広告機会があるから、それらの拡張分をも含めての「それ」であるのは間違いない。

しかし、可能性だけで終わった企業もたくさんあるから、『やっぱり何ともいえない』のだ。

SPMやBOTの反作用

見積もりは、いろんな要素と思惑が絡んでくるから、まともに付き合わず、頭の体操をする感じで見るに限る。

正直言えば、疑問なのだが、気になっているのは、SPM的・BOT的なものの動向である。

Twitterは5月に、1.39億人のユニークユーザーを挙げた。昨年の0.9億人に比べて、大きく伸びた。これらの数字は、そっくりそのまま、広告マーケットのスイートな『パイ』でもある。

しかし、問題は、真実の数字である。その増加分のうち、生きた人で本当に使っている人は、どのくらいいるのか、という真実のユーザー数だ。

「70億ドル-5600億円」の企業価値が、単純に、1ユーザーあたりに「これこれこれくらい」の広告収入が見込まれるから、それを掛け算して、Twitterには「これこれ」の価値がある、なんて計算だったとしたらどうだろう。

しかし、そのユーザーがコンピュータ仕込みのプログラムでしかなかったら、見積もりなんて一気に崩壊する。

Twitterの人気と、そして、Twitterの検索エンジンに与える影響が見込まれてからは、Twitter絡みの「アクセスアップしませんか」メールが頻繁に来る。

24時間つぶやいていますといったプログラムめいたもの、当社の○○プランをご選択の際は、○○人フォローします、当社にお任せ!!Aプランでは50人が即つぶやきます!といった営業が結構ある。

Twitterのアカウントはいくらでも取れるから、いくらでもSPM的・BOT的なものは生まれる。ま、業者が出てきて「1流」となるのかもしれない。

Googleの検索アルゴリズムが強化されるにつれ、それ以外のところ、そう、SNSに業者の戦略が転換し始めている。

Twitterの新たなる課題はこうした「ユーザー」で、SPMやBOTで、せっかくのつぶやき空間が歪められかねないな、と思う。

しかし、Twitter側からすれば、単純にユーザー数が多いことは、企業アピールに一役買うわけで、これまたインセンティブがあるわけだ。

Twitterの商売はすばらしいものがあるが、わたしは適正な価格で買いたいだけなので、どうなのかなあと思うのみである。