・訳者まえがき・筆者まえがき

古典は、前書きも面白いものでした。読むと本書の特徴がよくわかります。おいらは、筆者グレアムの性格まで透けて見えました。

Section1−訳者前書き
訳者は、前書きにて重要な定義を行っています。

。。。グレアムは言う、「証券分析の目的は、当該証券に関する重要な事実を提示し、更にその証券の安全性や魅力について信頼できるデータを提示することである。」

株式投資の分析において、何をどうすればいいのか、何をどう分析し評価し判断すればいいか、途方にくれるものです。本書は、「信頼に値するデータ」の見つけ方・考え方のよい教科書です。

本書は、米大暴落後に上梓されています。この大恐慌・大暴落という「大」混乱時で執筆されたことに、訳者は意義があるといっています。

債券も株券もダメダメダメ、では何がいいのか?という不信感が市場を包んでいました。そういう事情での執筆だからです。

このような混乱時に通用可と考えられた手法、分析手段というのは、やはり今でも通用するものと考えます。まず、大きなテストが行われたからです。

本書で「様々な証券の本質を見抜ける」と、訳者は書いています。わたしも多くのヒントを得ました、上積みしました。もちろん中には、米事情であり昔の事情でよくわからない箇所もありました。それでもそんなものは差っ引いて読んでいけば、なるほどなぁと新たに知を新たにしたり意見見解や発見の喜びがありました。

「証券の本質的価値」−この魅力に富み、理性と感情入り混じる語句を学ぶことで知ることは多いなぁと、つくづく思いました。

そして、グレアムはやはりバフェットの先生だったのだと思いもしたのでした。彼の語った言葉をよく本書にて見聞きすること、甚だ多らん。

 

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Section2−筆者前書き

本書の筆者まえがきで注目したいのは、1929年の大暴落とそれに続く31年〜33年の出来事を保守的な投資家に注意を喚起しているということです。

熱狂した市場に殺到しバクチまがいの投資を行った人は、まあしゃあない、しかし、グレアムが本書を通して伝えたい読者は、安全といわれた債券で失敗した人でしょう。本書はある意味、彼ら「保守的な投資家」への言辞といえるでしょう。

本書「証券分析」は、以下、投資を行うのに比較的安全な企業への分析やそのための指標、注目点などが説明されていきます。

企業を分析すること。安全である事を確保すること。では安全とは?利益をだしていること。利益は本物の数字かどうか。利益の質はどうなのか。それでは企業と利益の関係は、と分析は今でも続いているのです。

本書まえがきでいう、「過去と最近に起こったさまざまな現実をひとつにまとめ、不確実な未来に到るときの経緯という試練にも耐えられるような全体像を提起するように心がけた」試みは、成功していると考えます。

故の古典といわれるのです。


グレアムは続けます。

「皮相的な人々や目先のことしか考えないような人々のいうことには余り耳を貸すなと。」

つまりは、無視はするなよという風に読みました。そして、市場に参加する人はどうしてもそれらに影響される、ならば逆手にそれを利用せよと。

バフェットの投資は、確定利付債券ともいえる競争力を持ったエクセレントカンパニーの「株式」を、墜落の中で安く仕込み持ち続けるスタイルです。よく企業を分析し、市場をよく利用する。

ま、結論は同じくなるのですが、バフェットは師グレアムの事をよく守り拡大発展させたなぁと思います。弟子は不肖なものであるのに、ここに例外があるなぁと思ったものでした。

 

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